「裏切りのサーカス」予告 / 重厚かつスリリングなサスペンス予告
映画予告編の魅力について語っていきます。
今回は「裏切りのサーカス」(2011)の予告をご紹介します。
ゲイリー・オールドマン主演のスパイサスペンスです。
映画『裏切りのサーカス』予告編
*******
○重厚かつスリリングなサスペンス予告
英国諜報部幹部の中に潜むソ連のスパイを探し出す任務を、退職した老スパイのスマイリーが引き受けます。この冒頭部分は静かで重い雰囲気です。
疑いをかけられている4人の幹部たちがコードネームとともに紹介されます。全員悪そうな顔をしていて、怪しく思えます。
スマイリーが「スパイ」とつぶやくシーン、本編ではどういった意味なのでしょうか。
スマイリーや仲間たちが周囲の眼をかいくぐりながら任務を遂行する様子がスリリングに描かれます。この部分から徐々にテンポが上がっていきます。
終盤では、スパイという職が抱える業や孤独について登場人物たちが吐露していきます。どのシーンも名優たちの演技が光ります。
プアマンの背後にスマイリーの仲間のピーターが現れるシーン、よくわからないけどドキッとする構図です。
最後、チェスの駒を裏返すとスマイリーの写真が貼ってあり、その後スマイリーの思い詰めたような表情が映って予告編が終わります。彼にも何か秘密があるのかと勘ぐってしまいます。
重厚なサスペンス映画の予告なので、今まで紹介してきた中でもかなり重苦しい部類ですが、決して平坦ではなく、俳優たちの演技が際立つシーンや展開が気になるシーンが随所に入っていて、とても本編が観たくなる予告だと思います。
読んでいただきありがとうございました。