「X-MEN: アポカリプス」予告 / 重低音で強調されるアポカリプスの圧倒的存在感
映画予告編の魅力について語っていきます。
今回は「X-MEN: アポカリプス」(2016)の予告をご紹介します。
「X-MEN: フューチャー&パスト」の続編で、新三部作の完結編に当たります。
またX-MENシリーズで、観てない人には申し訳ないのですが、今回は初見でも凄そうな雰囲気が伝わりやすい予告かと思います。
ぜひ音量を大きめにしてご覧ください。
映画「X-MEN:アポカリプス」予告A
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○重低音で強調されるアポカリプスの圧倒的存在感
私が思うにX-MEN新三部作の一番の魅力は、マグニートー以外に新たに出てくる敵キャラが超強いことだと思っているのですが、過去2作の予告では作品の状況説明をまずしなくてはいけないので、敵にはあまりフォーカスされていませんでした。
ですがこの3作目でやっと、アポカリプスという敵の強さを前面に出した予告が作られました。
はじめ、悪夢にうなされるジーンをプロフェッサーXが宥めるシーンから入ります。
プロフェッサーは新三部作の中で毎回キャラが少しずつ異なります。1作目「ファースト・ジェネレーション」では若くて少し傲慢なところがあるという人物設定で、2作目「フューチャー&パスト」では数々の挫折を経てやさぐれた様子が描かれましたが、この3作目「アポカリプス」では、学園をまとめる聡明な指導者となっていて、オリジナル三部作のパトリック・スチュワート演じるプロフェッサーに近いキャラクターです。冒頭の部分に限らず、予告全編におけるプロフェッサーの一言一言に思慮深さが表れていると思います。
CIAとの会議の場面、プロフェッサーの「ミュータント」の言い方が、冷静ながらも未知の強大な敵に対する警戒心が表れていて、一言ですが予告序盤で大事な役割を果たしていると思います。
あと予告ではあまり強調されていませんが、ファンの方なら過去作の意外な人たちが再出演しているのが分かると思います。
そしていよいよ、アポカリプスの姿が明らかになります。重々しい音楽と彼の低い声によって、とんでもない奴が目覚めてしまったということを鮮明に印象付けます。
様々な能力を持つアポカリプスですが、巨大化してプロフェッサーを押しつぶす場面が一番びっくりしました。
アポカリプスの能力を描くだけでなく、彼の思想や目的も提示している部分が、予告としてちゃんとしていると思います。
“I’ve never felt power like this before.”
というプロフェッサーの台詞が終盤にありますが、数多くのミュータントを見てきた彼だからこその重みがあります。
(ちなみにこの台詞を言ってる途中でプロフェッサーの黒目が広がっているように見えますが、これは本編ではちゃんと理由があります)
読んでいただきありがとうございました。