映画予告編の魅力について語っていきます。
今回は「ボーはおそれている」(2023)の予告をご紹介します。ホアキン・フェニックス主演のスリラー作品。
24/2/16公開『ボーはおそれている』予告編
https://youtu.be/N1vlJGAve2Y?si=jjCRcBywAWZpnqNJ
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〇テンポが良くカオスなスリラー予告
最初に主人公ボーの母親が怪死したことを強い効果音とともに描きます。ボーの衝撃の強さが伝わってきます。
急に音が止み、ボーが母のもとへ向かうことを宣言します。
にこやかに頷くこの男性は一体誰なんでしょうか…
その後は、母のもとへ向かうボーが描かれますが、何が起きているのかはよく分かりません。路上や個人邸、舞台の上など場所もどんどん移り変わっていきますが、ボーは常に何かに追われているように見えます。
軽快なメロディと澄んだ歌声が特徴のBGMは、Supertrampの” Goodbye Stranger”という楽曲です。作品の奇妙な感じを引き立てていてかつ予告としてのテンポも上がっているので、とても良い選曲だと思います。
Goodbye Stranger (2010 Remastered)
https://youtu.be/u8pVZ5hTGJQ?si=vfFHUnYoocMX4pFJ
最後のボーのおびえ切った様子と、「ママ、気がへんになりそうです」というキャッチコピーも、締めとして秀逸だと思います。
この作品、本国のオリジナルの予告を観たときはあまり印象に残りませんでしたが、今回ご紹介した日本語版はとてもよくできているなと思います。大げさなほど大きい文字や、ナレーションの冷静な女性の声、効果音やBGMの使い方など細部までよく考えて予告を再構築しているのが分かります。
読んでいただきありがとうございました。