【番外編】"Marvel Studios Celebrates The Movies" / ファンの気持ちを再点火するマーベル・スタジオ
いつもは映画の予告編を紹介していますが、今回は番外編です。
前回の「リターン・トゥ・シネマ」と同様に、これも通常の映画予告ではありません。マーベル・スタジオが、コロナ禍による公開延期を経て、約2年ぶりに劇場で新作が公開されることを記念して作成された特別映像です。
マーベルを知ってる人にはぜひ観てもらいたいです。
マーベル・スタジオ映画が帰ってくる!スタン・リーの言葉とともに贈る特別映像
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前回紹介したユニバーサルによる特別映像は、Universal Pictures Japanが日本での劇場上映再開を記念して2020年の7月に作られたものですが、今回のマーベルスタジオの特別映像は主にアメリカで劇場が本格的に再開し、新作の劇場公開を控えた2021年の5月に作成され全世界で公開されました。
●コロナ禍におけるマーベル・スタジオの判断
アメリカでの映画館の営業状況は日本よりも深刻で、大都市で大手シネコンが限定的ながら営業再開したのは2021年の3月ごろになってからだったと思います。
それまでの期間にも、「TENET テネット」(2020年9月)など公開に踏み切った大作もありますが、多くの作品が2021年の夏以降まで公開を延期されました。
マーベルスタジオを擁するディズニーは、劇場での収益が望めないこの期間、新作を自社の配信サービスである「Disney+」のみで公開する方針をとっていました。
マーベルの長編映画作品も、「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年4月)や「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(2019年6月)以降、2年以上新作の公開がありませんでしたが、2021年の7月に「ブラック・ウィドウ」が劇場で公開されることとなりました。
この作品は、もともと2020年5月に公開予定でしたが何度か延期となり、配信のみでの公開になるという話もありましたが、情勢を鑑みてなんとか劇場と配信の同時公開という形になりました。
○ファンの気持ちを再点火するマーベル・スタジオ
2年ぶりにマーベル作品が劇場に戻ってくることを記念して作られたのがこの特別映像で、「ブラック・ウィドウ」を含む多数の公開予定作のラインナップを見ることができます。
まず2018年に亡くなったマーベルの祖、スタン・リーの言葉とともに、この困難な状況の中でも人とつながることの大切さが描かれます。
2019年に「アベンジャーズ/エンドゲーム」が上映されたときの劇場の映像が挿入されます。アメリカでは上映中の拍手・歓声は当たり前のようですが、やはりこのシーンの熱狂ぶりはすごいですね。日本ではここまで盛り上がることはないかもしれませんが、同じものを観たときの一体感は劇場で映画を観ることの醍醐味の一つだと思います。
その後、マーベル映画が始まるときのお馴染みのテーマに乗せて、劇場公開予定の作品が次々と映し出されます。
これだけ畳みかけられると、マーベルファンなら全員ワクワクしてしまうでしょう。
コロナ禍による公開延期もそうですが、ラインナップを観ていると本当にいろんなことがあったなと思い出されます。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のジェームズ・ガン監督の降板と復帰。
「ブラックパンサー」で主演を務めたチャドウィック・ボーズマンの逝去、それを経て大きく方向転換した次回作「ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー」。
様々なことを乗り越えて、新たなフェーズへと進んでいくMCU作品では、いよいよ本格始動するマルチバースの世界や、サノスを凌ぐ新たなる強敵など楽しみなことがたくさん控えています。
マーベルのこれからを期待させ、落ち込みつつあったファンのボルテージを一気に上げる素晴らしい仕上がりだと思います。
読んでいただきありがとうございました。