「CLIMAX クライマックス」予告 / ダンスミュージックに乗せて描く狂気
映画予告編の魅力について語っていきます。
今回は「CLIMAX クライマックス」(2018)の予告をご紹介します。人里離れた廃墟に集まったダンサー22人を描くミュージカル・ホラー映画。
CLIMAX Trailer
https://youtu.be/Z_82BfwRHq4?si=ugYipOYDRziwWkyY
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〇ダンスミュージックに乗せて描く狂気
ダンサーたちがドラッグ入りのサングリアを誤って飲んでしまったことにより次第に乱れ狂っていく様子を描いた作品で、この予告ではテンポの良いダンスミュージックに乗せながら作品のキーワードを羅列していく形式をとっています。作りやすく、かつ印象にも残りやすいので他の予告でも使ってほしい優れたフォーマットです。
初めは登場人物や舞台となるロケーションなどを紹介するワードが続きます。
ですが次第に”A KNIFE””FIRE”など物騒な単語が出てきます。途中で音楽がくぐもった音になるのも不穏な雰囲気を助長しています。
作品の中で重要になるものは繰り返し登場します。”SANGRIA”や”A FLAG”は登場する度に同じような映像が続くので、目まぐるしく流れる単語と映像の中でブリッジのような役割を果たしています。
一方で同じ単語でも1回目と2回目で様子が異なる映像を差し込むものもあり、ダンサーたちが徐々にエスカレートしていく様を上手く表現しています。一見シンプルですが実は色々なことを考えて作られた予告だと思います。
読んでいただきありがとうございました。