映画予告編の悦楽

映画予告編の魅力をひたすら語っていきます!

「レ・ミゼラブル」予告 / 緻密に構成されたミュージカル予告

映画予告編の魅力について語っていきます。

 

今回は「レ・ミゼラブル」(2012)の予告をご紹介します。

1980年代から長く愛されてきたミュージカルの映画化作品。本作の構成も基本的にミュージカル形式となっています。

 

映画『レ・ミゼラブル』予告編

https://youtu.be/VoCGLi82O7I

 

 

 

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○緻密に構成されたミュージカル予告

過去にも何度か言ってきましたが、予告編における音楽の役割は非常に大きいもので、その点でミュージカル映画はストーリーに沿った素晴らしい曲を使えるため、予告編を作るのに適したジャンルといえます。

 

本作は原作がかなりボリュームがあるため数分の予告に収めるのは難しかったと思いますが、時代も場所も次々変化するストーリーを挿入歌の力も借りてうまくまとめています。挿入歌はおそらくこの予告編用に編曲されており、細かい部分まで映像とリンクしています。

 

悲惨な状況で嘆き歌うアン・ハサウェイの迫真の演技の後、0:55からヒュー・ジャックマンの優しい歌声が入ってくる部分がとても良いです。

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これは「ワン・デイ・モア」という曲で、導入部分だけでなく、終わり際も最後のパートとのつなぎ目が非常にうまく作ってあります。

 

そしてクライマックスはやはり、このミュージカルの代名詞ともいえる「民衆の歌」の大合唱です。2分に満たない予告ですが、大団円ともいえる素晴らしい終わり方です。

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読んでいただきありがとうございました。