映画予告編の魅力について語っていきます。
今回は「X-MEN: フューチャー&パスト」(2014)の予告をご紹介します。
突然変異したミュータントたちの活躍を描く人気シリーズ” X-MEN”の作品です。X-MENシリーズは2000~2006年に初めの三部作が製作され、2011~2016年にその過去を描く新たな三部作が作られたのですが、本作は新三部作の第二作目にあたります。
この予告は今までのように事前知識なしで楽しめる作品とは違って、シリーズの展開やキャラを知っていないと面白くないかもしれません。でも、私自身X-MENシリーズのファンで、結構好きな予告なので紹介したいと思います。
ちなみに前回紹介した「最強のふたり」の主演オマール・シーも本作に少しだけ登場します。
映画「X-MEN:フューチャー&パスト」オンライン限定プレビュー映像
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○X-MENファンが大興奮した最後のシーン
先に言ってしまうと、この予告の一番の見どころは最後の、若いプロフェッサーと年を取ったプロフェッサーが向かい合う場面です。X-MENシリーズを観てきた人ならみんな興奮したと思います。
この作品、ミュータントが壊滅状態にある現在からウルヴァリンが過去に戻って歴史を改変するというストーリーで、旧三部作の登場人物と新三部作の登場人物が夢の競演を果たします。初めてこの予告を観たときはめちゃくちゃ盛り上がりました。
“What’s the last thing you remember ?”
というプロフェッサーXの台詞から始まります。
何らかの事情でやさぐれてしまったプロフェッサーが、久しぶりに使うセレブロの埃を払うシーンも良いです。
“I don’t want your suffering.
I don’t want your future.”
と言って未来から来たウルヴァリンを拒絶するプロフェッサー。
そんな彼を説得するのは、未来のプロフェッサー自身です。
“Please, we need you to hope again.”
この台詞で静かに予告の幕が下ります。
ジェームズ・マカヴォイとパトリック・スチュワートという、同じ役を演じる二人の名優が向かい合っているだけで感慨深いものがあります。
今まで紹介してきた予告のように全体に完成度の高い秀でた作品ではないかもしれませんが、クライマックスはとても心に残るシーンに仕上がっています。
この作品、予告編第一弾ということもあり全体として重い雰囲気で深刻な状況を伝えています。そのおかげで最後のシーンの深みが増しているので良い部分もありますが、本作は過去と未来でオールキャストが集結して一つの敵に立ち向かうというお祭り的な要素もあり、その部分を全面に出しても良かったかなと思います。
日本で作られたオリジナル予告編はそちらに近いテイストになっていて、このバージョンもお気に入りです。
映画『X-MEN:フューチャー&パスト』日本オリジナル本予告
読んでいただきありがとうございました。